隣のぼーいふれんどサマ。


「ただいまー。」


ん?


何かやけにざわついてない?


誰か来てるのかな?


リビングのドアを開けると、クラッカーが鳴り響いた。


「ひゃあっ!!!」


「なーんだ和紗か。」


「ほら、カズちゃん!!早く来て、待ってたんだから!」


なんだ、と言ったのは、今日学校を休んだはずの雅。


あたしの手を引いたのは、フランスにいるはずの聖奈。


え?!


「こ、これはどういうこと・・・」


「とりあえず、準備してください。もうすぐ俊哉くん帰ってきますから。」


そう言ってあたしにクラッカーを手渡したのは、恵梨香さん。


あ。そういうことか。


皆で俊哉の誕生日を祝おうってわけね。


「よし、了解です!」


笑顔でクラッカーを貰ったとき、玄関の扉が開く音がして。


皆で小声で笑い合うの。


そして「ただいま」って言って、リビングのドアを開ける俊哉に向かって、四人で口を揃え、クラッカーを鳴らす。


「「俊哉、誕生日おめでとう!!!」」
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