隣のぼーいふれんどサマ。


「ただいまぁー。」


玄関の扉を開けて、いるはずのない両親に声をかけた。


あたしの両親は3年前に交通事故で他界した。


それからこの割と大きな家にあたしはひとり。


もちろん初めはすごく寂しくて、不安で、怖くて、毎日泣いてた。


でも日が経つにつれて、不思議と不安は消えていった。


それからは普通に一人暮らしをしている。


靴を脱いでリビングへ向かう。


リビングのドアを開けると何故か、誰かがいる気配がした。


はぁっ?!


いるはずないのに、誰かの気配。


怖くなって声をかけてみる。


「だ、誰かいますかー?」


束の間の静寂があり、ホッとする。


「なーんだ、誰もいないじゃん?」


ひとりで笑ってソファに座ろうとした。


「おせぇよ。」


「きゃぁぁぁぁっ!?誰ですか!!」


なんと・・・ソファには男の子がひとり座っていたのだった。


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