隣のぼーいふれんどサマ。
「大丈夫。目、閉じてな。」
俊哉は意外と冷たかったけど、電気を消すとその手であたしに目隠しをした。
「ほら、開けていいぞ。大丈夫だろ、カズ。」
視界は真っ暗で不安が募ったが、触れた背中から俊哉の体温を感じることができて、安心した。
肩の力が抜ける。
「一応言っておくけど、へ、変なことしないでよね。」
ずっと心に引っかかっていた言葉を吐き出すと、俊哉は嘲笑して言った。
「それは・・・朝起きてからのお楽しみで。」
手に噛み付いてやろうかと思ったが、あたしはしなかった。
だってこの状況を選んだのはあたしだったから。
そして、俊哉はそんなことしないと信じていたから。
「おやすみ、俊哉。」
あたしは少しだけ俊哉の方へ近づいて、俊哉の体温を感じながら眠りについた。