隣のぼーいふれんどサマ。


時刻は日付が変わっていて、深夜12時14分。


もう俊哉は寝ているだろう、となるべく息を殺してリビングを通り、キッチンへ向かう。


冷蔵庫から500mlのペットボトルの水を取り出すと、うっすらと電気の灯ったリビングで水を飲んだ。


広い方のソファは俊哉が使っているので、小さい一人用のソファに座る。


チッ、チッと壁掛時計の秒針の音が鳴り響く。


ふと隣のソファに目をやると、俊哉が眉間に皺を寄せて、苦しそうに眠っていた。


そういえば昔、よくこのソファで俊哉がお昼寝をしてたなぁ・・・。


その頃は俊哉が寝ても、一人座れるくらいのスペースが余ってた。


今は俊哉が身長が伸びて、ふくらはぎから下はソファからはみ出ている。


5年だもんね。


汗をかいていたので、タオルを持ってきてその汗を拭く。


一瞬だけ身悶えたが、すぐにまた寝息を立て始める。


その姿は5年前と同じく見えた。

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