隣のぼーいふれんどサマ。
夢から覚める。
しかし、まだ意識は朦朧としたままだ。
そのとき、誰かの気配を隣に感じる。
頭を動かさずに視線だけを移すと、俊哉が父親みたいな目であたしを見て、汗を拭いてくれていた。
あたしの手は俊哉の手に包まれている。
さっきの夢と全く同じだ・・・。
「悪い。起こしたか?」
「ううん・・・。」
「結構うなされてたぞ。どうした?怖い夢でも見たか?」
「まぁ・・・ね・・・。」
「とりあえず黙って寝てろ。」
「ぁり・・・がと・・・。」
「いいから、水分摂れ。タオルも。」
次第に息が切迫してくる。
熱、上がってきたかも・・・。
すぐ治ると思っていたけれど、意外と重症かもしれない。
そして俊哉の顔がスッ、と近づいて、あたしの額にピタリとつく。
ウソ・・・。こんなの漫画でしか見たことないよ・・・。
「うわっ、お前熱上がってるじゃねぇかよ。」
やっぱり。
っていうか、こんなことされたら、恥ずかしくて熱も上がるってば!!