初恋シグナル~再会は恋の合図~
まるで、世界から隔離されたみたいに時が止まった気さえした。
身体が硬直してしまったように動かなくて。
視線を逸らすこともできない。
────きっと、時間にしたらほんの数秒。
だけど、ふいに響いたチャイムの音でお互いに我に返るまで、すごく長い間見つめ合っていたような感覚がした。
「……湿布、このへんだっけ?」
サッと顔を背けて立ち上がった辻村くんが棚を漁っている間も、私は痛む足だけじゃなく、全身が熱を持っているような心地がした。
……ドキドキ、した。
やがて湿布を手に戻ってきた辻村くんが私の足首に触れて、びっくりしたのとくすぐったさに、思わずびくりと身体が震えた。
「……動くなよ」
「ご、ごめん……」
湿布独特の匂いが鼻をつく。