初恋シグナル~再会は恋の合図~
「軽く固定しとくな」
「ありがと……」
手際よくテーピングが施されていく足。
中学時代は怪我も多くて、捻挫なんて珍しくもなんともなかったけど。
慣れてからは自分でやってたから、こうやって誰かに手当てしてもらうのなんて久しぶり。
……こんなに、ドキドキするものだったっけ…?
「……ご、ごめんね。決勝、行けなかった」
沈黙がどうにもくすぐったくて、私はそう言った。
「なんで謝るんだよ。……頑張った結果だろ」
テーピングをしていた手を止めて、辻村くんは怪訝そうに私を見た。
心臓が、揺れる。
喉の奥がなんだか痛い…。
「……うん……」
なんとか発した声は、声というにはあまりに掠れていたけど。
辻村くんは、「ん」と頷いてくれた。