初恋シグナル~再会は恋の合図~




深まった秋は一瞬のことのようで。



もうだいぶ気温も低くなった冬の空。


ついこの間まであんなに暑かったのに、もうコートがないと肌寒くなるなんて。


月日が経つのはあっという間だなぁ、なんてしみじみ思ってしまう。




そんな、12月のはじめ。


私たちは3泊4日の修学旅行初日を迎えていた。





「ていうか望月くんがキャプテンとか、すごい意外だった!」



関西に向かう新幹線の中で、弥代がぱくぱくとお菓子を頬張りながら言った。


そんな弥代に、私もチョコレートに手を伸ばしながら答える。



「私もはじめはびっくりしたけど、最近はむしろ向いてるんじゃないかって気がしてきたよ」



そう言うと、弥代は「うそでしょー?」と笑った。


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