初恋シグナル~再会は恋の合図~
「疲れがでたかな」
「どうする?旅館戻る?」
「うーん……」
もったいない。
せっかく、来たのに。
それに、まだ熱があるってわかったわけじゃないし…。
「ううん、大丈夫!たぶんちょっと疲れただけ!」
「そう……?」
皆はまだ心配そうな表情で私を見たけど、私はその視線をはね返すように笑って見せた。
「午後はどこだっけ?」
「えとね、」
カランカラン、とドアについていた可愛らしいベルの音と、店員さんの元気のいい「ありがとうございました」という声に見送られてカフェをでた、その時だった。
「……あれ、あなた」
「?」
不意に横から声を掛けられて振り返ると、驚いたような顔で私を見る、美少女。
冬の風が、ふわりと彼女の纏う制服のスカートを、そして綺麗な黒髪を揺らした。