初恋シグナル~再会は恋の合図~
「……え」
────彩織さん……。
と、思わず唇が呟くようにその名を呼んでいた。
すると、彼女はどこか安堵したように微笑む。
「彩織、どうしたの……、ってあれ。この人たちは?」
同じく藤桜の制服を着た何人かの女子生徒がカフェの隣の雑貨屋から姿を見せた。
「……私の知り合いなの」
「彩織の?そうなんだ」
……やっぱり昨日清水寺で見たの、藤桜の人たちだったんだ……。
「そっちも修学旅行?」
彩織さんがそう訊ねてきて、ハッと我に返り私は慌てて頷く。
「……ねぇ、ちょっと時間、ある?」
少し考えるようにしていた彩織さんが、ふいにそんなことを言った。
「へ……?」
「ずっと、あなたと話してみたいと思ってたの。ね、少しだけ。ダメかな?」