だぁーッいすき
部活も終わったから帰ろぉ!

あっ。
ずっと前に

―ポン
「智也くん。サッカーボールがきたよ。」
いつもの公園で
いつものように
遊んでた。
「それ僕の!こっちに!!」
そう言って
こっちに手をふっている同じくらいの男の子がいた。
「まきちゃん!僕がやってあげるよ!」
そう言って
智也くんがやってくれた。
さっきのさおちゃんの様に。
もしかしてあの男の子は
空翔だったのかな?
そんなわけないか。
だって
もっと昔から
会ってたことになるじゃん。
あっ。
もうあれから30分たってる。
「まきちゃん!」
悠人だ!!
「お疲れーッ!」
悠人が優しくまきを包む。
「待った??」
首を横に振った。
「悠人は何で“まきちゃん”って呼ぶの?」
空翔の時だって
“ちゃん”はつけてなかった。
カップルは呼び捨てが普通だと思ってたから。
「教えない。」
何で?
まぁいいけど…。
「もう悠人のこと知らない」
すねたように言ってみた。
「ごめんって!言うから」
最初からそう言ってよー!!
「しょうがないなぁ!聞いてあげる♪」
悠人の顔が赤くなっていく。
なんで?
「理由は…。大事だから。
俺にとってかなり大切だから。」
そんなにまきのこと思ってくれてるんだ。
「ありがとう。」
まきの顔も赤くなる。
ヤバいな。


その時…。
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