蓮華〜流レルママニ〜


「わぁ〜、やだ〜。私チ〜ちゃんとカンナと一緒じゃないとヤダよ〜」

ヤバい…

凛音の顔がとっさに泣き顔になる。

「ま、まぁまぁ。私も嫌だけど、しょうがないよ、こればっかりはさ!…それに…帰りは一緒だし、休みの日だって今まで通り遊べるし…ね?」

焦りながらも言葉通りのフォロー。

「そう…だけど…寂しいなぁ…」

何とか泣き顔のそれから回避する。

ふぅ〜、危ない…
凛音はすぐ泣くからね。
合格発表に落ちた訳でもないのに、泣かれでもしたら困るよ…

「…でも、千草。アンタAクラスって、そんな勉強やってたの?塾にも行ってないのに…?」

「へへ〜ん。神名とは出来が違うのだ」

「ちょっとぉ!凛音に聞こえたら、また落ち込むでしょ〜!」

とっさに神名が耳打ちをする。

「ヤバいヤバい…そうだね」

「てか、私だってバラバラになって寂しいんだからね?…千草何でそんなにあっけらかんなの〜?」

頬を膨らませ、しかめ面をする。

「いやぁ、寂しくなくはないよ〜。でも、凛音にも言ったけど、学校終わったらいつも通りだし、休み時間も一緒にいれるじゃん」

「…まぁね〜」


…少し心ない感じになっちゃったかな?
でも私は現実主義っていうか、いつの頃からか、ちょっとやそっとの事じゃ、気が動転しなくなったかな〜。

それよりも、環境の変化や、物事自体の『流れ』を楽しむ性格だね、私は。

それに…


クラス替え〜離れ離れの〜良き友よ〜移ろうものも〜心は一つ


…てな感じで、即興の詩を作って感慨深さを著すのが好き。

う〜ん
詩人だね、私は!


神名、凛音。
別々のクラスになっちゃったけど…
また一年よろしくっ!
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