蓮華〜流レルママニ〜


何話してるか、
凄い気になる…

「沙耶チャン…席、移動しよっか?」

私がそう言い終わるより早く、既にグラスを持ち立ち上がろうとしていた。

「エヘヘっ。あんな可愛い子がどんな会話してるか気になるよね〜っ?」

そうして、挙動不審な私たちは、そのカップルの隣りの席に座り…

耳を澄ませた…



『私…まだ勇気がでません…』

『大丈夫だよ、痛いのは最初だけだから!』

『でも…怖いなぁ』

『怖かったら、俺にしがみつけばいいよ』

『う…ん』

女の子は顔を赤らめている…

『人によっては痛くない人もいるらしいしさ』

『…はい』

『それに馴れてくれば、結構ヤミツキになるよ』

『そう…なんですか?』



え〜と…

うーん…

「ねぇ…沙耶チャン…何か私には、イヤらしい会話にしか聞こえないんですけどぉ…」

「…いや、人前でそんな会話する筈ないよ…もっと聞いてみよう」

そう言いつつ、興味津々な表情で、積極的に盗み聞きする姉の沙耶チャン…

…て私も気になるんだけどね。
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