real world
ゆめをみた。


今までの事が全部ドッキリで悪ふざけだよって、

両親が笑って言う夢。


優しい、夢。




あ…光だ。


「あぁ、やっと目が覚めた。疲れたわ…何で私がこんな事を…。」


そこにいたのは父の姉である伯母だった。



私を、というより、私たち家族をあまり快く思っていないひとだった。



ただ、親戚と呼べるのは、この伯母のみだ。


『―彩野花音ちゃん?』

比較的穏やかな声。


若い男の人で、刑事だと言った。


あぁ、やっぱり夢にはなってくれなかった。


頭がこわれそうだ。


その刑事は伯母達に席を外させ、簡単な質問をして来た。



本当に簡単で、一瞬で私を地獄に落としかねない質問を。



『殺 し た の は 君 ?』



私が疑われているの?


どうして―?


『最近のガキはいちゃもんつけて親殺す事が珍しくないからね。』



だから、私?


嘘でしょ?


何で私なの?


『こんなくだらない事件に時間を割きたくないんだよ。』



くだらない?


人が死んだのに?


死んだ―



その事を再確認すると同時に、


驚くほど鮮明に、あの時の光景が目の前に広がった。




―きゃぁぁぁぁぁ!!―



血に染まった白いスカートをまだ履いているかの様な感覚に襲われる。



怖い。


どうして?


私、なにかしたの?


私はただ、家族と幸せに暮らしていただけだったのに。



殺されたのは、私の両親なのに。
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