突然現れた王子


髪の毛をタオルで拭きながら、ケイタは腰を下ろした。

そして、あたしをじっと見た。


「日曜日……」

「ん?」

「なんであたしを誘ったの?」


あたしはケイタを見ることができなくて、ずっと下を向いていた。


なんでこれだけの質問が怖いんだろう。

別にたまたまだってかまわない。

そう思ってるはずなのに。


何か特別な意味があってほしい、

そう思うのはなぜ?




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