突然現れた王子


あたしは名前を見た途端、床に崩れた。

偶然とは思えない偶然。


ケイタって、本名だったんだ。


何も知らずにケイタと名付けた自分。

最初から、
ケイタと付けるのが決まっていたかのような。


そんな偶然に、あたしは涙が止まらなくて。


何の涙が分からない。

それでも、溢れてくる涙。


ケイタに…会いたい。


あの優しい腕で、抱きしめてほしい。

少し幼さの残る、あの笑顔が見たい。


ケイタに触れたくてたまらないよ…




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