突然現れた王子


「やめて~!! 髪乱れるっ!」

「乱れろ乱れろ~!」


ケイタは笑いながらあたしの頭をぐしゃぐしゃにする。

あたしも笑いながら抵抗をした。


「も~、ケイタはぁ~」

「なんだよ?」

「…バーカ!」


あたしが舌を出して言うと、
ケイタは怒ったけれど顔は笑っていた。


「あっ、そうだ。約束事決めよーよ」

「約束事?」

「うん。この部屋で暮らすための」




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