突然現れた王子
あたしの提案に、ケイタはキョトンとした。
あたしはそのまま話し続ける。
「まず、着替えたいときは言う。そしたら外に出るから」
「分かった」
ケイタは理解したように頷いた。
「あとは、あたしの物は勝手につつかない」
「うん」
「あと何だろー…」
あたしは特に思い浮かばず、
うーんと首を傾げた。
「ケイタ、手出さないしそんなに決めることないか」
「当たり前だろ。そんなに飢えてねーよ!
心配すんな」
そう言ってあたしの頭を叩くケイタ。