突然現れた王子


腕で顔を隠しながら、苦笑いのケイタ。

あたしは拳を振り上げて、怒りを表現した。


「あたしの物勝手につつくなって言ったでしょー!!」

「悪かったって!!
だって見てみたくなってよー」


謝ってる割に反省してなさそうなケイタ。


あたしは椅子に座ってケイタからそっぽを向いた。

腕を組んで拗ねるあたしに、
必死に謝るケイタ。

周りからはおもしろく見えたようで。

クスクスと笑う母と姉。




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