【短編】異端の二人
「それは違う」
「え?」
「君には本当に特殊能力があるよ。君が悪い奴から身を守れるよう、僕が備えておいたんだ。幸いに今までは使う必要がなかったが、いつかそれは役に立つはずだ」
「そうなんだ……。あ、待って! やっぱり嘘でしょ? だって、あなたが人間なら、どうしてあなたの心を読めないの? 矛盾してない?」
「ああ、それはね、僕はアルファ波を吸収する装置を作り、此処に埋め込んだのさ」
そう言ってタカは自分の頭を指差した。
「まあ! ずいぶんと手が込んでるのね?」
タカは苦笑いを浮かべたが、すぐに神妙な顔つきをした。
「ところでナナ。君は僕を恨んでいないのかい?」
「恨んでるわよ?」
「だよな? 本当にすまなかったと思っている」
タカは、力なくうな垂れた。しかしそんなタカの頭に、ナナはそっと手を乗せて言った。
「嘘よ。恨んでなんかいないわ」
「え?」
「君には本当に特殊能力があるよ。君が悪い奴から身を守れるよう、僕が備えておいたんだ。幸いに今までは使う必要がなかったが、いつかそれは役に立つはずだ」
「そうなんだ……。あ、待って! やっぱり嘘でしょ? だって、あなたが人間なら、どうしてあなたの心を読めないの? 矛盾してない?」
「ああ、それはね、僕はアルファ波を吸収する装置を作り、此処に埋め込んだのさ」
そう言ってタカは自分の頭を指差した。
「まあ! ずいぶんと手が込んでるのね?」
タカは苦笑いを浮かべたが、すぐに神妙な顔つきをした。
「ところでナナ。君は僕を恨んでいないのかい?」
「恨んでるわよ?」
「だよな? 本当にすまなかったと思っている」
タカは、力なくうな垂れた。しかしそんなタカの頭に、ナナはそっと手を乗せて言った。
「嘘よ。恨んでなんかいないわ」