イベリスの花言葉。


今頃、叫んでいるであろう社長を思い、少し笑った。
可哀想だとか思わないんだから。突然パーティに投げ込まれるあたしの方が可哀想ってものよ。

背後で、何人かの息を呑む音が聞こえたが気にしないことにする。
ここにいるのは、陸さん。それからそのご友人の龍さんと瑠衣さんだ。
お2人の隣には今回のパートナーだと思われる、水商売チックな女の人が居た。
バッチリメイクに派手な衣装。豊胸手術したことがバレるんだよ、その衣装は!
言ってあげたいが、彼女たちもプライドがあるだろう。
それにこの中にいる男の人たちは気がついていると思われる。
あたしは両親が外国人のおかげで(おばあちゃんがロシア人っていうのが一番のミソだと思うけれど)胸がとっても大きい。
すっごく邪魔なんだけどね。
すっごく邪魔なんだけどね!!
実年齢よりずっと上に見られるし。
酷い時は20歳て言われたからね。日本人超失礼!
あたしがそう心の中で叫んでいると、女の声が聞こえた。
「誰あの子~?マジ胸でかいんだけど。」
「ね~。自慢?みたいな?」
「胸とか自慢になんね~!」
ギャハハ!と笑う彼女らが哀れに見えてきて、あらやだ泣きそう。笑。
「てか、自慢するほどでかくなくね?」
「あのドレス胸見えっから~!」
「パーティに来るジジィ狙いじゃね?マジウケるわ!金狙いかよ!みたいな?」
言葉使いも悪いのね。まぁ、あたしが言えた義理じゃないけどね。



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