風紀委員と二重人格優等生
「おいおい、冗談言うなよ。俺が探してるのは、そんなモヤシのような軟弱な奴じゃねぇ。」
「……おい、もう一度訊くがお前が探しているのは、ウチの高校の白石 稔なんだな?」
「そうだっつってんだろ。」
私はもう一度白石を見る。
白石はただ肩を竦めるだけだ。
「おい、どういうことだ?」
小声で白石に問う。
「たぶん髪下ろしてるからかな?まぁ、覚えありすぎて分からないや。」
白石も小声で返す。
「……どうやら巻き込まれたのは私のようだな。」
「てめぇら何こそこそ話してんだ!?女ぁ、さっさと前出てこい。」
「仕方ないな……。」
私は肩を落として前に出る。
「変な女だな。妙に肝が据わってやがる。」
「言っておくが私は強いぞ。女だと思って舐めてもらっちゃ困るな。」