―奏― 君に捧げる愛の歌
タケさんはグイッと一口ビールを飲み、
「お前と知り合って10年だっけ。」
と言った。
「お前は18歳で、俺は30歳だったのか・・・・。
あの頃は俺もまだ若かったよな。」
懐かしがっているのか、
昔話を始めたタケさん。
俺も10年前の事を思い出していた――
「弾き語りをしていた俺を、タケさんがここで働かせてくれたんスよね。」
「あぁ。
お前の歌を初めて聴いた時、
“こいつは絶対メジャーになれる”って直感したんだ。
お前のセンスは誰よりも買ってるつもりだよ。」
そう言って微笑むタケさん。