綾蝶
帰ってきたお姉ちゃんは服はボロボロで、もう、なにも感じていないような目をしていた。

それでも私を気にしてくれて、

「無事でよかった…」

って言ってたのを覚えてる。

それからというもの、ずっとお姉ちゃんはご飯も食べなかったし、部屋にこもりっきりになった。

それを心配した達也毎日お姉ちゃんに会いにきてた。

だけど、ある日達也が私に向ける目が変わったんだ。

まるで、私を恨むような目だった。


そんな事が続いたある日の事だった。

お姉ちゃんが自殺未遂をしたのは
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