* another sky *

「はい、玲これも食べて。」


「このお魚、美味しかったよ。」


「飲み物、おかわりは??」


「…、まだ、いい。」


「早く食べて付いてきなっ。」


この3人と会う時は、いつも全開パワーじゃないと付いていけないんだよね…。


「ほら、野菜も!」


「玲っ、これ、美味しいって。
熱いうちに食べてっ。」


「…わかったってば。」


目の前に、一気に並んだたくさんの料理。

次々と取り分けられ、私は思わず笑ってしまう。


あ、このサラダ美味しい。

いろんな種類の葉野菜の下に、たくさんの根菜が隠れてるんだ。

ドレッシングは上質なオリーブオイルと、岩塩ってとこかぁ。

今度、作ってみようっ。

盛り上がるみんなを横目に、まずは食欲を満たす私。


「ね、ね、ちょっと。合コン行こうよ!」


程良くアルコールが回った綾子が麻友理を誘う。


「私、今度は年下がいいな。」


「あー。いいよね、年下。

梨花、未来くんに誰か良い人いないか、聞いてみてよ。」


未来くんは梨花の二つ年下の彼氏。
今日みたいな飲み会の時は、必ず梨花を迎えに来てくれる。


「年下かぁ…。

麻友理と合コンなんて、やめときなって…。

りょうちゃん、麻友理に全部、持ってかれるよ?」


梨花の言葉に、私も大きく頷く。

確かに、麻友理の後輩からの人気、凄まじいものがあるんだよね…。
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