* another sky *
「うわぁ…。今、一気に酔いが醒めた…。
ねえ、玲、渡瀬さんの友達でフリーの人いない?」
「航太の?」
「あ、それいいね。
渡瀬さんがいたら玲も来るでしょ?」
「じゃあさ、梨花は未来くん誘えばいいじゃん。
玲、渡瀬さんに2人、紹介してって言ってよ。」
「合コンと親睦会ってこと?」
「そんなの、何でもいいのよ。
ね、聞いてみて。」
「わかった。」
「え、なに?
りょうちゃんって、そんなに彼氏欲しかったの?」
何故か必死な綾子に、みんなで笑って。
食べて、飲んで、騒いで。
気付くとゆうに3時間は超えていた。
「麻友理、どうする?」
今日も泊まって、私の家から帰省する予定だった麻友理が、やっぱり自宅へ帰るという。
昼間、高橋君からメールがあったらしい。
「今日は帰る…。」
「高橋君、来るって?」
「うん。バイト終わってから、来るって…。」
「そっか…。」
ちょっぴり情けない笑顔を見せる麻友理に、
「そんな男、もうやめときなって。」
と、梨花が肩を揺する。
「でも、…ちゃんと話さなきゃ。
明日から実家だし…。
話、合わせとかなきゃ、絶対怒られるもん。」
泣きそうになる麻友理に、
「梨花は心配してるだけ。
麻友理は、麻友理が一番したいようにすればいいのよ。」
と、綾子がフォローする。