【続】君の声がききたい
俺は指輪を、沙和の左手の薬指にはめた。




ーー『俺の奥さんになって…』

ーー『ふふ…』


俺はそう言って、沙和を抱きしめた。

沙和は笑いながら、ひと粒涙を流す…





「ごめん…不安だっただろ」

ーー『ううん。私も、色々心配させちゃってごめんね』

「謝んなよ」


俺は沙和の涙を拭いた。


そして…



「・・・・」


「・・・・」



2人が沈黙になったとき…



俺は沙和にキスをした。



俺が今キスをした相手は、

彼女としての沙和ではなくて…


”妻”としての、

沙和だった・・・




「沙和、愛してるよ」

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