杞憂きゆう〜ムダなことなどひとつもないね〜短編集

「 滝野川、お疲れ。 」



令平から缶ビールを受け取った。



「 なぁ、令平
西ヶ原ってかわいいなぁ。
マジにヤバイんですけど…
西ヶ原が起きたらコクっちゃおうかな。 」



「 「 えー!! 」 」



「 オレ、
この寝顔ずっと見ていたいしなぁ。 」



みんなから注目されてるのに



「 明香、
お姫さまになりたぁーい。 」



ぶっはははぁ!



三人の笑い声で私は起きた。



「 へ? 」



私のマヌケな顔を
三人が笑顔でみている。



「 私… なんか… いいました? 」



「 ねぇ、西ヶ原
お姫さまになりたいの?
それならオレのお姫さまになりなよ。
ねっ! 」







「 明香…
返事しなきゃダメじゃん!! 」



「 えっとぉ…。 」



「 明香! 」

「 西ヶ原どうするんだよ。 」



二人に強く言われて
私はワケわからず立ち上がり



「 私をお姫さまにしてください。 」



「 明香、大切にするよ。 」




私の居場所
やっとわかった。


こんなに前から
そばにあったのに
わからなかったんだ。



「 みーつけた。
私の王子さま。 」





end


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