「すき」だらけ
掃除用具入れの中。一体いつ入ったの?あたし、全く気づかなかったよ。

「未彩は鈍いから気づかないけど僕は入ってきたときから気づいてたよ。だからあえて僕は女の子として見てないことを強調したんだ。どうせ辻宮に監視するように言われたんだろ。ほんとにお前も辻宮も嫌いだ」

よくわからないけど要するに颯太はずっとあたしたちの話を聞いてたんだよね。

あたしたちに近づいてくる颯太。逆に央は立ち上がった。

「あーそうだよ。隼人に頼まれたからな。なんだよ。バレてたのか。まあいいや。俺もお前嫌いだし」

なんか2人の間に火花が見える。

因縁の関係なのかな?

2人は睨み合って央は音楽室の扉に手を掛けた。

「あっ未彩。僕彼女にはできないから辻宮と付き合ってもいいよ。じゃあね」

央、出て行っちゃった。でもとりあえずはこれで一件落着なんだよね?
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