カゼヒキサン。
ああ~、ドキドキする。

こっぱずかしい。

あたしらしくないよ。

カゼをひくのも、こんな乙女になるのも。


「瑞希。」

「な、何!」

「今日学校どうする?」

「あ…。どうしようかな…。」

「んま、休めば?悪化したら大変だし。病み上がりが一番危ないんだから。」

コツン…と、海斗があたしの額を軽く叩く。

ドキ。

「う、うん。そうするよ…。」

思わず顔を伏せてしまう。

だって、顔熱い。

きっと、顔赤い。

でも、こんなあたし変だよね。

「か、海斗は行く?」

パッと顔をあげた。

「うーん、俺はどーすっかな。メンドイから行かなくていいや。」

「軽いなー。いいの?」

「うん、とりあえず母さんと先生にメールするわ。」

海斗は携帯を取り出してメールしだした。
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