ラララ吉祥寺
「わっ、また一気に凄い買いこんだな」
帰るなり、木島さんが驚いて声を上げた。
「だって、そうそう買い物には行けないし。いろいろ揃ってると安心するかと思って」
「まぁ、いずれいるものだしな」
唯一箱から出して吊るされたモービルに軽く手を触れ、彼は綺麗だなと呟いた。
「ベビーバスは中古でいいのがあれば取り置いて頂けますか?
できればシンクに収まる小ぶりのものが良いんですけど。
みつから無ければ通販ででも買おうと思ってます」
「了解」
「バギーはいろいろ見たいです。
赤ちゃん本舗とかいうベビー用品のデパートみたいのがあるみたいなんで」
「じゃ、今度、休みを合わせて行ってみるか」
「はい!」
何故か、芽衣さんがはしゃぐほどに、わたしの気持ちは落ち込んでいった。