魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「ジャスミン。」

「う、あ、」

「戻っておいで。」

「、真葵?」

「やあ。」





ぽんっと凛の肩に手を置いた真葵。肩を揺すると凛は苦しそうな声を出した後パチッと目を開ける。そして凛が真葵に話し掛ける前に、真葵が捲し立てる。





「君を可愛らしい兎が探していたよ。」

「…?」





まだ冴えない頭を傾げる。しかし真葵の言ったことを徐々に理解し始めて頭を戻す。そう言えば今日は紗枝ちゃんと帰る約束だったんだ、とハッとした。
< 199 / 317 >

この作品をシェア

pagetop