雨が降る日は誰か死ぬ
今も残っている。


最後に掴んだ由真の手の感触を……。


なのに引っ張る力に負けて、一緒に引きづり込まれたくなくて、掴んでいた手を離したのだ。



手を離した瞬間の、その時の由真の顔……。


助けを求めて、必死で水の中から由真が差し出した手。


引きづりこまれて水の中に沈む由真の顔。



怖い……。由真の顔が消えない。


茉鈴はずっと震え続けていた。

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