雨が降る日は誰か死ぬ
山本は驚いていた。友人である小池早苗の娘の桃花は、彼女が赤ん坊の頃から知っている。


正直、女の子が好きというのにも驚いたが、それ以上に今の態度に驚かされた。


早苗の家で何度も会った桃花は、小柄で幼くて、いつもモジモジしていて頼りないイメージだったのに、

さっきの時といい、こんなにハッキリ物が言える子だったなんて……。


危険かもしれないが、可愛い桃花の頼みだから、叶えてやりたい。



「私は構わないと思いますが」


山本は西山に向かってそう言った。

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