雨が降る日は誰か死ぬ
「なら人質を取ろう」


「人質?」


幸徳が眉を曲げる。


「最後の生贄は、コイツの妹だ」


「お、おい……」


幸徳は焦った。


「生贄って何ですか?」


不安になって聞いた健作に向かって、山田がニヤリと笑う。



「いいか。最初に言っておくが、警察に言ってもダメだぞ。これは警察署長も知ってることなんだからな」


そう言われても、健作には全く話が見えなかった。

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