雨が降る日は誰か死ぬ
「おい! どうした?」


へたり込んだ香奈に向かって、通りすがりの男が声をかける。


香奈は呆然と、その声の主を見た。



「何があった?」


「幽霊が……」


そう言いながら、周りを見るけど、あの幽霊はどこにもいない。



「幽霊?」


男が露骨に、この娘大丈夫か? という顔をする。


でも香奈はそれ以外の理由を思いつかなかった。

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