それでも、愛していいですか。

「リンちゃんはこれね」

そう言ってカウンターの上に置いたのはソルティドッグだった。

「それはなんですか?」

奈緒はグラスの縁についているつぶつぶを指差す。

「ああ、これは塩だよ。指につけて舐めてごらん」

言われたとおりにしてみると、確かにしょっぱかった。

「ほんとだ。塩だ」

「ね。さ、乾杯しよう」

奈緒が慌てて自分のグラスを持つと、君島は優しく奈緒のグラスに自分のグラスを当てた。

ファジーネーブルを口に含んでみると、確かにまるでオレンジジュースのようで、お酒とは思えなかった。

「これ、おいしい」

思わず笑みがこぼれる。

「よかったよかった」

シュンは目を細めた。

< 128 / 303 >

この作品をシェア

pagetop