イジワル王子の溺愛






「……はい。もうなんとも」






「そうか。なにかあったら困るから言っておくぞ。担当医としてね」






「……ありがとうございます」







微笑を残し、その場をあとにした俺に笑顔はない






「お坊ちゃんも、可愛らしいもので」






「は?何のことだか」








加藤の笑みに心底腹が立つのは核心に触れられたから、なのか?








微睡む気持ちに気づいてしまった、夜なのに蒸し暑い夏


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