Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 直接面識はないけれど、プールで何回か会ううちに、いつの間にか目で追うようになり、気付いたら恋に落ちていたのだという。


 「すごくタイプの顔だったのよね~」


 そう頬を赤らめながら話すサンゴちゃんは恋する乙女だ。


 桃井竜平くんはさらりとしたお顔の男の子だ。


 醤油顔というのだろうか。


 とりとめのないというか、普通?


 体格もサンゴちゃんと比べると華奢だ。


 どうやらサンゴちゃんは線の細い顔立ちの人が好きみたいだ。


 「私みたいなのってシンパシーみたいので解るって言うじゃない?異性が好きかそうじゃないか。彼も絶対そうだと思うの」


 「そうなの?」


 そうよと自信ありそうにサンゴちゃんは頷く。


 「まずは友達になれるといいね」


 「そうね」

 
 話に夢中になっていたら公園の端まで来たみたいだ。


 「あれ?」


 と隣を歩くサンゴちゃんの足が止まった。


 「こんな所にカフェなんかあったかしら?」


 駅とは反対側の公園を出た通りの向かいにカフェがあった。


< 63 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop