Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
学生や若いお母さん達で賑わっている。
「すぐお通しできるのがテラス席なんですけれど、よろしいですか?」
ランチョンマットと同じ柄のバンダナに、シンプルな黒いカフェエプロンを纏った愛想のいい人が申し訳なさそうに言った。
「構わないですよ」
サンゴちゃんはにっこり笑って再び店の外に出る。
あたしも後を次いで、テラス席に座ると、さっきの女の人が水の入ったグラスとメニューを持ってきた。
ご注文お決まりの頃伺いますと一礼してから女の人は店内に戻って行った。
「お店忙しそうだね」
「お昼時だしね、ゆっくり待ちましょ。どうせ私たち暇なんだし・・・」
メニューの中から本日のランチのひよこ豆のカレーとエビとブロッコリーのペペロンチーノをそれぞれ頼んで、輪切りのレモンが入った水を飲みながら料理を来るのを待った。
「だいぶ暖かくなってきたから、外でのランチが気持ちいいわね」
アスパラガスの入ったグリーンサラダをつつきながらサンゴちゃんが通りを眺めてた。
「あたしたちが通って来たプールからの並木道って全部桜だよね?」
「そう、だいぶ膨らんできたわね。もうそろそろ咲くかしら?」
「花繋がりで思い出したけど、家の門の所の白い花、だいぶ枯れてきちゃったね。いい香りだったのに・・・ダフネって言うんだって、紅虎が言ってた」
門の所の花?あぁと思い出したようにサンゴちゃんは頷いた。