【短】隣の君
「…じ、じっ……ズズッ実はねっ?」

涙と鼻水と嗚咽で全然言葉にならない先生。


みんなじれったさを感じているよう。




あたしはちらっと隣を見つめた。













…え?





目が、合った。

君も、あたしも、お互いを見つめ会う形となる。

心臓がドクンッと跳ねた。



ど、どうしよう。

なにか言わなきゃ。

だけど緊張でなにも言葉が出ない。

やだもう…。

「…あ…ぇ、ぁの…あた「あのさ…」


なんとも言えないあたしのどぎまぎは、君の言葉に遮られた。


「…あ…な、なに?」


よかった、あたし返事は出来るみたい。





少し安心して彼の横顔を見つめる。

なんて整っているんだろう。

この瞳、髪の毛、唇、体も心もすべてがあのこのものなんて…いやだよ。



「…おい」





「うひゃあっ!?」





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