嘘、鬼よ。














「ふーん、未来の事…とか?」



私ってそんなに分かりやすいのか…?

そんなことは、ないと思うが。



平助に悟られるようじゃ、まだまだだな…。




「100年以上も先って全然想像できねーよ。
すごいの?」


「すごいってなにが?」


象徴的……




「なんか、色々とドカーンって感じにすごいのか?って聞いてんの」



バカっぽいなこいつ…。

それとも、私に気を使っているのだろうか?




「まぁ、すごいよ。
ドカーンって感じに。
高層ビルやスカイツリーっていうめちゃくちゃ大きい建物もあるんだ。」


スカイツリーはまだ完成してないけど。

「……?
なにそれ、すごいの?」




「そうだな…。
高層ビルだと30階建てっていうのがザラにあるし、
スカイツリーは、1階2メートルと仮定しても317階建てってことになるな。」



「ひ、30階建てに317階建て!?!?!?
その、高層ビルとスカイツリーってのは、なんなんだよ!!!!!」



驚いてる、驚いてる


そりゃ、ビックリするだろうね。



スカイツリーだって、現代では最先端だ。



「高層ビルっていうのは、高いに層とかいて高層ビル。
ビルっていうのは、鉄で出来た建物のこと。
だから、高い鉄で出来た建物ってことだよ。」




説明って案外面倒だな。

ビルを説明するのにこんなに文字数を使うとは思ってなかった。



「へぇ、鉄で!?すごいな。
スカイツリーは?」


「空の木」



直訳するとね。



「は?
空の木!?!?
浮いてるってことか!?」



「まさか。
そういう名前なだけ。アメリカの言葉なんだ。
訳すと空の木。
これも鉄でてきた建造物だよ。
電波塔。」



「アメリカって、たぶんメリケンだよな。
空の木か。スカイツリー。
電波塔ってなんだ。」


「もう、これ以上説明するの面倒なんだけど」




「あぁ、悪い。」



ほんとだよ。

もっと謝れっ!


「お前さ、未来に帰りたいのか?」




なんでそんなことを聞いてくるんだよ。


今そんなことを聞かれても、よくわからない…。

じぶんのほうが聞きたいくらいだ。




私は、帰りたいのか?




「だよなー、帰りたいよなー。きっと」



私の沈黙を肯定と見なしたのかそんなことを良い始める平助。



平助は、私に帰ってはしいのだろうか。


まぁ、そりゃそうだな。



こんな得たいの知れない、未来からきた変人。












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