調○彼女

恋心

放課後、私は温室に行かなかった
当たり前だよ、一体何しに行くんだ…人形みたいに誰かの代わりに抱かれるなんてもう御免だよ…



先輩から何度も着信があった…

あまりに多いので着信拒否にした

次に何件ものメールが届いた…

全部『話がしたい』
『電話に出てほしい』
『話がしたいから会いたい』
『メールじゃ伝えたくないから電話が欲しい』
『悪かった。説明するから話がしたい』
『言い過ぎてしまった、話をさせてほしい』
そんな内容だった。私は受信拒否をした

話なんかない。言い訳なんて聞きたくない。悪いと思っているなら構わないで欲しい…もうどうでもよかった。

知りたくなかった…何も知らなければ今も笑っていたかもしれない。
でも知ってしまった…だからもう戻れない!

何故か涙はでなかった…悲しみより怒りの方が強いからかな…
でも何より、今の私には虚無しかなかった…

何も考えたくない…思い出したくもない…

汚い…おぞましい…

許せない……許せないよ、こんな事!!
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