世界が終わる時の景色



「お父様は、私の恋愛には干渉しないつもりなんでしょう?

お姉様はもう婿養子と結婚して長男も居るし、

私は政略結婚なんてしなくてもいいじゃないっ」



「ですが、莉麻様…!」

「もうやめなさい」


低いというよりは、威圧感があるドスのきいた声。

その声の主の姿を見つけた久下は、さっと頭を下げた。


「旦那様…!」


この強面の男が、莉麻の父親…
真城ファンドの当主だ。


「話は聞いていたよ」

「お久しぶりでございます。

何度かパーティーでお会いした事がありますね、真城様」



< 101 / 207 >

この作品をシェア

pagetop