世界が終わる時の景色
「よかった!はいっ、これ日向くんの分!」
「ありがとう、いただきます」
渡された弁当箱を受け取り、蓋を開けてみる。
色とりどりで見栄えもよく、
栄養バランスも整っていて美味しそうだ。
「へぇ、料理上手なんだね」
「ふふ」
恥ずかしそうにはにかんだ彼女。
「これがお勧めなの」と差された玉子焼きを一口。
「…うまい」
「本当?!よかった~…」
安心したように溜息を吐いてから、
彼女も「いただきます」と自分の弁当箱を開く。