世界が終わる時の景色



ばっと振り返った莉麻の表情は、
苦しそうに、何かに堪えているようで。


「…日向くんは私の事、好きじゃないから」


そして、吐き出すように呟かれた言葉。


「…どうして?」

「南十字先輩を忘れるために付き合ったんでしょ?」

「……」

「好きになってくれるって、言ってくれて…

嬉しかった。幸せだった。

でも、私だけを見てくれないのが、

こんなに辛い事だと思ってなかったよ…」


目に涙を浮かべて微笑む彼女を見ていられなくて、
顔を逸らした。


「…でも私、諦めない」



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