世界が終わる時の景色



「…うん、そうだよ」

「…そっ、か…大変だね、執事と令嬢の恋愛なんて…」

「……」

「私、応援してる。何も出来ないけど…

話、聞いてくれて、教えてくれてありがとう!またねっ」


かわいらしく微笑んだ彼女…真城は、走り去って行った。


「…はー…」


ぐしゃぐしゃと髪を掻き乱し、その場にしゃがみ込む。


「…行こう」


上手く言葉には表せなかった感情を噛み殺して、
志乃を迎えに歩き出した。



―・・・



「志乃」

「日向!今日の日替わりメニューは何だった?」

「和食だった」

「そう。残念…」



< 15 / 207 >

この作品をシェア

pagetop