世界が終わる時の景色
それは罪か、罰か



志乃を早退させた後は、
体調を戻す事に専念させた。


「志乃お嬢様、こちらも召しあがってください」

「もう食べられないわ…」

「駄目です。それだけだと一食分の栄養素がとれません」


志乃と篠山…もとい、日向の関係も戻った。

どこかぴりぴりしていた屋敷内の雰囲気も、
そのお陰で穏やかなものとなった。

恋人か、否か。

それははっきりさせる事が出来ない問題だけれど、
お互い愛し合っている。

それだけで十分だった。


「志乃お嬢様?篠山さんの言うとおりですよ。

最近きちんとお食事をされているからか、

肌艶がとてもいいですし」

「…そうかしら?」



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