世界が終わる時の景色



堰をきったように、志乃の涙は止まらなくて。

肩口が濡れていくのを感じ、
胸元に吐息がかかる。

あやすように、慈しむように、
頭を背中を撫で続けて。







君を愛して、





「…ごめん…」





幸せな結末なんて、
僕らの愛にはあるはずないのに。



< 157 / 207 >

この作品をシェア

pagetop