世界が終わる時の景色



「どこに行くの?」

「ふたりだとなかなか行かない所とか、行けない所とか?」

「何、それ」

「んー、若者のデート!って感じのをしてみようかなって」

「楽しそうね!」


まさに「わくわく」という擬音が似合うくらい浮かれている志乃。


「今、思いついた。行こうか」


少し強引に、志乃の手を握り指を絡ませた。


「…はいっ」


気分を表すように、街を駆けた。



―・・・



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